
インソールに頼りすぎていないか?──“中敷き”から考えるセパレートソックスとLTSS設計思想
2025.06.19
サッカースパイクの中に敷かれている「インソール」。
近年では、衝撃吸収や姿勢補正、グリップ強化など、さまざまな機能を持つ高性能なモデルが登場しています。
しかし、インソールはあくまでも“中敷き”──補助的な存在にすぎません。
足本来の「感じる・動かす・支える」機能を発揮するために、本当に必要なのは何でしょうか。
セパレートソックスは、足とスパイクだけの関係では語れません。
足・ソックス・インソールの三位一体の関係を見直すことこそが、“素足感覚”を引き出す第一歩なのです。
本記事では、インソールの進化とその本質、そしてLTSS設計思想が提案する「補助を超えた最適化」について考察します。
目次
インソールとは──中敷きの本質
「インソール(中敷き)」とは、スパイクの中に敷かれる薄いパーツのこと。
一般的には、シューズの履き心地を良くしたり、クッション性を高めたりする“付属品”でした。
本来、インソールの役割は「足とシューズの最適化」。それは、ソックスが足の肌を守り、足の機能を妨げずに快適性を保つように──インソールもまた、足裏の皮膚を守り、心地よいフィッティングを補助する存在でした。
ところが近年、「機能性」が注目される一方で、インソール本来の“中敷きとしての本質”が見えにくくなってきています。
インソールの主な役割とその変遷
もともと中敷きは、スパイクを快適に履くための“付属”の存在でした。
しかし、1980年代後半から90年代にかけて、衝撃吸収という新たな役割がインソールに加わります。
なかでも「ソルボセイン素材」の登場は、サッカー界における“インソールの常識”を大きく変える契機となりました。
• 踵部や前足部(母指球など)に配置される衝撃吸収材
• アーチサポートによる足の支え
• 姿勢の補正(回外・回内のコントロール)
• グリップソックスブーム以降の“滑らない中敷き”
──本来は補助的な存在だったインソールが、いつしか“シューズ内の主役”になっていったのです。
インソールを入れないとどうなる?
多くの選手は、インソールを「スパイクに最初から付いているもの」としてあまり深く考えていないかもしれません。
では、あえてインソールを“入れない”とどうなるか?
──これは、「ソックスを履かずにスパイクを履く」という状況に近い問いでもあります。
インソールを入れなければ:
• 足裏の皮膚が直接ダメージを受ける
• プレイ中に痛みが生じ、継続が困難になる
ソックスを履かなければ:
• シューズ内の摩擦や縫い目で皮膚が傷つく
• 蒸れや炎症の原因になる
———-高品質なインソールがあることを前提にソックスは開発されている。
LTSS設計思想のセパレートソックスは、確かな品質のインソールがあることを前提にソックスは開発されています。
ソックスに滑り止めや、アーチサポートなどの機能は必要なのかは、ソックスと足だけではなくソックスとインソールの関係性。
“何をどう使うか”がパフォーマンスを左右する時代において、インソールの進化を知ることは、ソックス選びが確かなものになるはずです。
進化するインソールとその多様化
現代のインソールは実に多機能です。
用途に応じて、スポーツ用、リカバリー用、矯正用などに細分化され、以下のような機能が付加されています:
• 衝撃吸収
• アーチサポート(縦アーチ・横アーチ)
• 姿勢補正(左右のバランス調整)
• 滑り止め(グリップ機能)
• 通気性・抗菌などの快適性
しかし、これほどまでに“補助的な性能”が求められる背景には、**そもそもスパイクが「素足では履けない構造」になっているのでは?**という根本的な問いが浮かびます。
サッカースパイク用インソール紹介
現在、市場にはさまざまなインソールが流通しています。
ミズノ:純正スパイク用の交換インソール
アナトミカルカップインソール(サッカー/フットボール)
https://jpn.mizuno.com/ec/disp/attgrp/P1GZ140009/
ゼログライドアルファインソール(サッカー/フットボール)
滑りにくい軽量メッシュ材がプレー中のズレを軽減し、キレのある動きをサポート。
グリップ力を求めるプレーヤーにおすすめ。
https://jpn.mizuno.com/ec/disp/attgrp/P1GZ2501/
ミズノエナジーxpインソール(サッカー/フットボール)
ミズノ史上最高のインソール用高反発ソール素材を使用したインソール
https://jpn.mizuno.com/ec/disp/attgrp/P1GZ2520/
【モレリア】インソール(サッカー/フットボール)
汗を含んだ際に、適度なグリップ力を発揮。スエード素材のモレリアインソール。
https://jpn.mizuno.com/ec/disp/attgrp/P1GZ2550/
【モレリアネオ】インソール(サッカー/フットボール)
https://jpn.mizuno.com/ec/disp/attgrp/P1GZ2010/?sci_dl=3
ゼログライドカップインソール(サッカー/フットボール)
シューズ内での足の横ズレを抑制し、キレのある動きをサポート。一瞬の駆け引きや動き出しをサポートしてくれ、練習や試合でのパフォーマンスに貢献します。
https://jpn.mizuno.com/ec/disp/attgrp/P1GZ2201/
https://jpn.mizuno.com/ec/disp/attgrp/P1GZ140145/?sci_dl=3
ゼログライドライトカップインソール(サッカー/フットボール)
シューズ内での足の横ズレを抑制。ほどよいグリップ感で、自然な履き心地を実現します。
https://jpn.mizuno.com/ec/disp/attgrp/P1GZ2102/?sci_dl=3
アシックス:純正スパイク用の交換インソール
サッカー中敷 PRO
高いクッション性とグリップ性を兼ね備えた、フットボール専用のインナーソール。
サッカー中敷 PROジュニア
成長期のジュニアの足形に合わせた、ジュニアフットボール専用の3Dインナーソール。シューズ に合わせてカットしてご使用ください。
シダス(SIDAS)インソール
FOOTBALL 3D
https://shop.sidas.co.jp/football-lp/
FOOTBALL 3D ジュニア
https://shop.sidas.co.jp/football-junior-lp/
ソルボ(SORBOTHANE):衝撃吸収のパイオニア
DSISソルボサッカー
https://www.sorbothane-shop.com/c/sports/gd25
BMZインソール
サッカー専用インソール
https://bmz.jp/collections/soccer
ZAMSTインソール
サッカー専用インソール
https://www.zamst-online.jp/SHOP/37980.html
高機能インソールは、“足の外部パーツ”として認識され、サッカーシューズの進化とともに発展を続けています。この多種多様なインソールの存在を知った上で、セパレートソックスに求める品質、機能を選ぶことを提案させていただきます。
それでも“インソールに頼る”前に
LTSS設計思想では、こう問いかけます:
• 足は「感じる・動かす・支える」機能を本来備えているはずでは?
• 道具に補助されなければ働けない足は、本当に“最適化”されているのか?
• インソールに頼りすぎて、足の本来の力を眠らせていないか?
いまこそ、“足本来の機能を再び使う”ための視点が必要です。
LTSS設計思想とインソール──「補助を超えた最適化」へ
LTSS(Leg Tool Separation System)は、サッカーシューズとインソールとの最適な関係を意識した設計を目指しています。
それは、足の構造と機能に合わせて、足と脚を別々に最適化する思想です。
• **足背(甲側)**の“素足感覚”は、足・ソックス・スパイクの感触から成る
• **足底(裏側)**の“裸足感覚”は、足・ソックス・インソールの感触から成る
つまり、インソールもソックスも「シューズを履く足の一部として扱う」べきという考え方です。
LTSSでは、足そのものの機能を活かす設計によって、足とインソールの“調整役”という目に見えない役割を担うセパレートソックスの価値を広めています。
結びに──“中敷き”から考える競技力の再構築
スパイクの中にある「中敷き」ひとつをとっても、
足の本質を見失わずに向き合うことが、競技者の力を引き出す第一歩になります。
“足に何を履かせるか”だけでなく、
“足が本来どう働くか”に向き合うこと──
LTSS設計思想は、そんな視点からソックスとインソールの関係についても再定義していきます。
関連ブログ
LTSS設計思想|“感覚受容器メカノレセプター”とは?──サッカー選手が知っておきたい「足裏の感覚」とは何か
素足感覚・裸足感覚のサッカースパイクとセパレートソックスの役割
サッカー選手の足の肌ケア|靴擦れ・魚の目・たこ──原因と予防対策を知ろう LTSS設計思想
サッカーソックスが“第2の皮膚”になるとは?──LTSS設計思想が目指すセパレートソックスの本質
お問い合わせ・製品紹介はこちら
LTSS製品に関する詳細や導入事例は
LTSS公式サイト(https://ltss-soccer.com/)をご覧ください。
製品に関するご相談・導入検討のお問い合わせは
📧 contact@kakusportsoffice.com までご連絡ください。