サッカーソックスは“足”だけのものじゃない──LTSS設計思想が語る“脚”へのまなざし セパレートストッキング特集 第1回

2025.07.09

「なんとなく、すねやふくらはぎが窮屈だった。」

「ズレないように締めつけていたけど、逆に疲れていた。」

「本当は、自分に合ったソックスを履きたい。でも、チームのルールがあって…。」

サッカーソックスを履くとき、多くの競技者が“足”には気を使うのに、“脚”についてはあまり考えない。

そんな現状に、長く違和感を抱いてきました。

見落とされてきた“脚”の問題

サッカーソックスのセパレート化が進む中、セパレートソックス(足部)ばかりが注目されがちですが、

その上に重なる**セパレートストッキング(下腿部)**にも、実は大きな課題が存在します。

ふくらはぎを過剰に締めつけてしまう

すね当ての位置を安定させられない

動いているうちにずり落ちてくる

チーム優先で、自分に合った選択ができない

**「ストッキングは何でもいい」ではなく、「合っていないからプレーに影響が出る」**──

そのことを、もっと多くの人に知ってもらいたいと考えています。

“感じて、動く”ための自由を取り戻す

LTSS(LEG TOOL SEPARATION SYSTEM)設計思想では、

サッカーソックスを「足」と「脚」に分け、それぞれに合った最適な設計を追求しています。

ふくらはぎの形状に合わせたフィット性

すねとふくらはぎの役割に応じた編み分け

セパレートソックスと重ねてもズレない裾口設計

シームレスな快適さを生み出すSEAMLESS QUALITY®仕様

これは単なる“分離”ではなく、プレー中の「感じる・動かす・支える」自由を取り戻すための設計です。

選手だけの課題じゃない

この違和感を抱えてきたのは、競技者だけではありません。

チームを支える指導者や保護者、小売店やメーカーの方々もまた、**「ソックスの不備」や「現場での工夫」**に直面してきたはずです。

たとえば──

競技規則の”ソックス”の解釈

 (シンガードを覆うこと、チームを識別できる「色」の統一など)

個々の事情とチームの事情との板挟み

 (足に合った用具を選びたいが、チームの見た目や慣習が優先される)

「個人都合」で用具を選ぶことへの心理的ハードル

 (“わがまま”や“勝手”と見られるのではという不安)

そもそも“チームソックス”を品質で選ぶという文化がない

 ※「チームソックス」とは、試合で登録されるソックスを指します。

なお、競技規則では

「すね当てを覆うこと」

「チームを識別するための“色”の統一」

の2点が明記されており、メーカーや品質の統一は定められていません

にもかかわらず、慣習的に「みんなが同じソックスを履くべき」という空気が生まれ、それが選択の幅を狭めている現実があります。

プロチームなどでは契約によって着用メーカーが定められている場合もありますが、それがすべてのカテゴリーに当てはまるわけではありません。

こうした構造的な背景を理解し共有することで、「選べないのが当たり前」ではなく、「選ぶ自由があっていい」という発想へ、少しずつ変えていけたらと思います。

ソックスは、切って履く時代から“選んで履く”時代へ

選手が足首にハサミで穴をあける──

そんな違和感に満ちた風景を変えるために、LTSS設計思想はあります。

セパレートストッキングは、サッカーソックスの未来を変える鍵です。

それは「足」の自由だけでなく、「脚」の快適さを守ることで、

サッカーそのものをもっと楽しめる文化へつなげていく取り組みです。

次回予告|セパレートストッキングとは何か?──“足”と“脚”を分ける設計の必然性

次回は、そもそもセパレートストッキングとは何か?

どんな役割があり、なぜ分ける必要があるのか──LTSS設計思想の原点に迫ります。

🔗 関連リンク(内部・外部記事)

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サッカーでソックスを履く理由|2025年3月更新

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フットボールクリエイター 角田壮監

足とシューズの最適化で競技者本来の力を引き出すという視点から世界初のサッカーソックスの構造を分離させ完成されたセパレートサッカーソックスLeg Tool Separation Systemを考案。

「競技者本来の力を引き出す」ためにを理念に、グローバルシーンで実績を残している様々な競技のトップアスリートや競技団体のマネジメントやディレクションで培った「競技力向上のための組織づくり」をはじめ、社会にスポーツが持つ有益な効果を生み出すためにスポーツシステムコーディネーター、スポーツプロデューサー、プロジェクトコンサルタントとして、次世代ニーズを見据えた魅力ある競技スポーツシーンの創出に努めている。

KAKU SPORTS OFFICE MISSION

アスリート思考で心豊かな社会づくりをクリエイトする

KAKU SPORTS OFFICEは、「アスリート思考で心豊かな社会を創造する」をモットーに、競技スポーツに関わる個人・企業・団体の活動や事業を、的確な視点で分析します。そして、言語・文化・音楽・映像・活字といった多様な“シンボル”を活用し、人と人、組織と組織、企業と企業、人と組織・企業といったあらゆるつながりの中から、最大の相乗効果を生み出す組み合わせをコーディネート。新たな利益システムを構築するコミュニケーションコーディネーターとして活動しています。

また、創業者・企画者としての精神をもとに、理念や目的を共有できるパートナーの育成や、持続的かつ自走可能な組織づくりを支援するシステムコーディネーターとしても貢献。さらに、競技者一人ひとりが本来持つ力を引き出すメンターとして、競技スポーツの発展にも寄与しています。