ワールドカップがサッカー界に問いかけたサッカーソックス「セパレートストッキング」の未来 ー中村敬斗選手の出来事から考える、サッカー文化とLTSS設計思想 ―
2026.06.27
2026 FIFAワールドカップで、日本代表・中村敬斗選手が試合中にストッキングの着用方法について注意を受け、一時的にピッチを離れるという出来事がありました。
この出来事は、一人の選手や一人のレフェリーの問題として語るべきものではありません。
競技規則、安全性、競技者の身体的特性、スポーツメーカーの製品開発、そしてサッカー文化そのものについて、改めて考える機会を世界中のサッカーファミリーに与えてくれた出来事だったのではないでしょうか。
LTSS(Leg Tool Separation System)は、この課題に対して約10年前から「役割を分離する」という設計思想を提案してきました。
今回は、その設計思想を構成する重要な要素であるセパレートストッキングについて考えてみたいと思います。
目次
ワールドカップが世界に問いかけたサッカーソックス「セパレートストッキング」の未来 ― 中村敬斗選手の出来事から考える
ワールドカップが投げかけた問い
ワールドカップで起きた出来事は、何を問いかけているのか
日本代表・中村敬斗選手は、試合中にサッカーソックスの着用方法について主審から注意を受け、プレーを中断して履き替えを行いました。
中村選手は以前から、ふくらはぎへの圧迫によるけいれんを防ぐため、自身の身体に合わせた履き方を続けてきたことを説明しています。
一方で、レフェリーには競技規則を適正に運用し、安全で公正な試合を成立させる責任があります。
私たちは、この出来事について「誰が正しかったのか」を論じたいのではありません。
むしろ、この出来事は、
サッカーソックスは、これからどうあるべきなのか。
という新しい問いを、世界中のサッカー関係者へ投げ掛けた出来事だったのではないでしょうか
中村敬斗選手は、所属クラブのリーグ戦をはじめ、ワールドカップアジア予選、国際親善試合で、ふくらはぎへの圧迫による不快感を防ぐため、自身の身体に合わせたストッキングの着用方法を続けてきました。
競技規則では、ストッキングはすねあてを適切に覆う基本的な競技用具として位置付けられています。
競技者が安全にプレーすること、下腿部の動きを妨げずに良質なパフォーマンスを発揮するといった2つの価値観が話題になっています。
だからこそ今回の出来事は、「ストッキング(サッカーソックス)とは、本来どのような役割を担うべきなのか。」という問いをサッカー界へ投げ掛けました。
これは競技規則だけで解決できる問題ではありません。
競技者の身体、安全性、競技規則、スポーツメーカーの技術、そしてサッカー文化。
それぞれの視点から考えるべきテーマなのだと思います。
セパレートストッキングという考え方
LTSSでは、従来のサッカーソックスを一つの用具として考えるのではなく、それぞれの役割に分けて考えます。

セパレートストッキングの役割は明確です。
それは、
・下脚部を保護すること
・すねあてを適切に覆うこと
です。
そのためLTSSでは、「足のサイズ」で選ぶのではなく、
「すねの長さ」と「ふくらはぎ周囲」
という下腿部のサイズで選ぶことを提案しています。
下腿部のサイズは競技者によって大きく異なります。
下腿部に合ったストッキングを選ぶことで、安全性と快適性の両立を目指すことができます。
これは従来のサッカーソックスにはなかった新しい視点です。
「脚を守る役割」ことで「動きを妨げている」課題
今回、中村敬斗選手が抱えていた課題は、「ふくらはぎへの圧迫(不快感)を避けたい。」という身体的な理由でした。
LTSSでは、この課題に対して、役割を分離するという設計思想を採用しています。
セパレートストッキングは、
下腿部を守り、
すねあてを覆い、
競技規則に適合するための用具。
一方、
ふくらはぎの筋肉のコンディショニングについては、
ふくらはぎ部分を「メッシュ編み」にすることで、ストレス(不快感)を軽減。
さらに、段階着圧インナーストッキングを活用することで、積極的なコンディショニングを提案しています。
つまり、一つのソックスですべてを解決するのではなく、それぞれの役割を最適化する。
これがLTSS(Leg Tool Separation System)の基本的な考え方です。

LTSSは、この課題解決を以前から提案してきました
今回の出来事を受けて、LTSSが新しい考え方を提案したわけではありません。
LTSSでは2016年から、
「下腿脚部を覆うストッキングには、本来の役割がある。」
という考え方を発信してきました。
また、下脚部の保護と競技規則への適合を担いつつストレスフリーの両立を可能したセパレートストッキング。筋肉のコンディショニングを担う段階着圧インナーストッキングは、それぞれ役割が異なります。
一つの用具にすべてを求めるのではなく、役割ごとに最適な用具を組み合わせる。
それがLTSS設計思想です。
今回の出来事は、この設計思想を改めて見つめ直す機会になるのではないでしょうか。

競技規則17条に続く「第18条 コモンセンス」が教えてくれること
サッカー競技規則には17条までの条文があります。
そして、その先には「第18条」とも呼ばれる**コモンセンス(Common Sense)**という考え方があります。
競技規則を守ることはもちろん重要です。
しかし、それ以上に大切なのは、
サッカーという競技の精神を理解し、その精神に沿って判断すること。
競技規則は、サッカーをより良くするための手段であり、目的ではありません。
今回の出来事も、「ソックスを上げるべきだったのか」という議論だけではなく、
競技者が本来の力を発揮できる環境とは何か。
サッカーがより良い方向に発展してくためには、どうあるべきか?
という視点から考えることが、サッカーのコモンセンスにつながるのではないでしょうか。
サッカーソックスの未来を、ともに考えるために
私たちは、中村敬斗選手の出来事を「問題」として語りたいのではありません。
また、誰かの判断を批判したいわけでもありません。
この出来事をきっかけに、
競技者、指導者、レフェリー、スポーツメーカー、競技団体、開発者、メディア、
そしてサッカーファミリーの皆さんが、
「これからのセパレートストッキングは、どうあるべきなのか。」
を一緒に考える機会になれば、これほど意義深いことはありません。
LTSSは、その答えを押し付ける設計思想ではありません。
サッカーソックスの未来を、ともに考えるための設計思想です。

LTSS設計思想について
LTSSは、サッカーソックスを開発するプロジェクトではありません。
LTSS(Leg Tool Separation System)は、サッカーソックスを通じて競技者本来の力を引き出し、サッカー文化の発展に貢献するための設計思想です。
今回の中村敬斗選手の出来事は、私たちが以前から提案してきた「役割を分離する」という考え方を、改めて社会へ問い掛ける機会となりました。
セパレートストッキングには、脚を保護し、すねあてを適切に覆い、競技規則に適合するという重要な役割があります。
一方で、ふくらはぎのコンディショニングには、別の視点や用具が必要です。
一つの用具にすべての役割を求めるのではなく、それぞれの役割を最適化する。
それがLTSS設計思想です。
私たちは、この設計思想を唯一の答えとして示したいのではありません。
競技者、指導者、レフェリー、競技団体、スポーツメーカー、研究者、そしてサッカーファミリーの皆さんとともに、セパレートストッキングの価値を考え、サッカーソックスの未来について対話を深めていきたいと願っています。
私たちは、サッカーソックスを変えたいのではありません。
サッカーソックスに対する考え方を、サッカー文化の中で一歩前へ進めたいのです。
その積み重ねが、競技者本来の力を引き出し、新しい製品開発を促し、指導現場に新たな視点をもたらし、サッカー文化をさらに豊かなものへと育てていくと、私たちは信じています。
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LTSS(Leg Tool Separation System)が伝えていきたいことは、サッカー文化は、競技規則だけで発展するものではありません。競技者の声、指導者の知恵、レフェリーの経験、スポーツメーカーの技術、そして一人ひとりの「もっと良いサッカーを」という想いが重なり合うことで育まれていきます。
LTSS(Leg Tool Separation System)は、その対話を支え、未来のサッカーソックスをともに考えるための設計思想であり続けたいと思います。
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セパレートストッキング(サッカーソックス)の役割(リンク)
LTSS設計思想 サッカー選手の着圧インナーストッキングの選び方ガイド|第1回 (リンク)
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フットボールクリエイター 角田壮監
足とシューズの最適化で競技者本来の力を引き出すという視点から世界初のサッカーソックスの構造を分離させ完成されたセパレートサッカーソックスLeg Tool Separation Systemを考案。
「競技者本来の力を引き出す」ためにを理念に、グローバルシーンで実績を残している様々な競技のトップアスリートや競技団体のマネジメントやディレクションで培った「競技力向上のための組織づくり」をはじめ、社会にスポーツが持つ有益な効果を生み出すためにスポーツシステムコーディネーター、スポーツプロデューサー、プロジェクトコンサルタントとして、次世代ニーズを見据えた魅力ある競技スポーツシーンの創出に努めている。
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また、創業者・企画者としての精神をもとに、理念や目的を共有できるパートナーの育成や、持続的かつ自走可能な組織づくりを支援するシステムコーディネーターとしても貢献。さらに、競技者一人ひとりが本来持つ力を引き出すメンターとして、競技スポーツの発展にも寄与しています。











